十島・三島航路



十島村
 鹿児島から南下すること約200km、大隈諸島と奄美大島の間に 点在する小さな島々12島からなるのが十島村です。そのうちの口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島、 宝島の七つの島に約700人の人が暮らしており、その人々の生活を支えているのがこの村営船「フェリーとしま」です。 月に10便ほどが南埠頭を夜11時半過ぎに出港していきます。そのうちの半分は宝島までの運航ですが、あと半分は 名瀬まで運航されています。名瀬便は約17時間かけて全ての島に寄港していきます。
 以前は「としま」と言う1000トン程度の貨客船でしたが、時化るとなかなか運航できなかったり、荷役が大変ということなどから 99年に新造する際に大型、フェリー化されました。また、速力もアップしたために時間の短縮にもつながっています。 ただ、利用者が少ないために利益が出ず赤字に陥ってしまっているようです。
 ちなみに十島村は南北に162kmと日本で一番長い村です。  
フェリーとしま
■Her's Data
総トン数:1,389トン 全長:85.8m 幅:14.6m 航海速力:19ノット 竣工:2000/2


三島村
 三島村は薩摩半島の南端長崎鼻から南西へ約50kmにある 竹島、硫黄島、黒島、新硫黄島などからなる村です。そのうち新硫黄島を除く三つの島に約500人ほどの人が 住んでいます。その三島村と鹿児島を約6時間で結ぶのが村営船「みしま」で、月に15便ほどが運航されています。 「みしま」も以前は小さな貨客船だったのですが、01年にフェリー化されました。
 三島村は今から6,300年前に大噴火を起した鬼界カルデラの一部にあたります。硫黄島には活火山があり、温泉が いたるところから噴出しています。その温泉は鉄分を多く含んでおり、そのため港内の海の色は赤い色をしているようです。
 十島村と三島村の村営船はどちらかがドックなどの際はもう一方の船が変わりを勤めるという交流(?)があります。
みしま
■Her's Data
総トン数:1,196トン 全長:89.5m 幅:14m 航海速力:19ノット 竣工:2001/9